ふたばのブログ薬局

50代の薬剤師です。薬局が地域で認められしっかりと地域医療を支える気持ちを持たれてる薬剤師さんを支援する内容のブログにしていきたいと思います

外来がん化学療法における薬剤師の役割を考えてみた

みなさん、こんにちは

今日は成人の日1月13日 月曜日ですね

先日からの続きで

2020年の診療報酬改定で

③ がん患者に対するより質の高い医療を提供する観点から、薬局が患者

のレジメン等を把握した上で必要な服薬指導を行い、次回の診療時まで

の患者の状況を確認し、その結果を医療機関に情報提供した場合につい

て新たな評価を行う。

って内容の改定になるみたいなんですが・・・

じゃあ自分の薬局で出来るの(・・?ってなりますよね

 

実際がんの患者さんって来ないし

門前の処方さえやってりゃ・・・

って思う薬剤師さんも居てますが

 

ここは、もし外来がん化学療法における

薬剤師さんの役割を上の文言に当てはめて考えてみました

 

もし、肺癌の患者さんが抗がん薬の外来処方箋を持参されてきたら

外来がん化学療法の内容を把握していかないとこの内容の文言は満たさない訳です

要はこの内容の業務に点数が算定案件になっても算定不可になってしまうケースも出てきますよね。

 

仮に

ジオトリフ40mg 1錠 起床時  14日分

で処方来たとします

じゃあこの方は

小細胞肺癌?、非小細胞肺癌?

術後化学療法?、再発化学療法?

初めて服用するなら副作用はどんな副作用が出て、いつぐらいから副作用出てくるの?

一部ですが、考えることは山のようにあります。

 

実際、ジオトリフ(アファチニブ)はEGFR-TKIの分子標的薬で重篤な副作用で間質性肺炎があります。服用後いつ出てもおかしくありません。

発現頻度から考えると、下痢、皮膚障害などはほとんど出ているといわれているので

その対策薬は処方されているのか?先生からは副作用の件は聞いているのか?

服薬指導時もチェックしないといけないし上記の2つの副作用は服用後7日以内に出現してくるので、電話等で副作用出ているかのチェックするとか

まあやることが沢山になるわけです

副作用の程度がCTCAEでグレード3とかになっていたら処方医にフィードバックして

場合によっては休薬の指示が出る可能性もあります。

 

ここまで業務して初めて診療報酬として算定出来ると想定できます。

 

しかし、日本での外来がん化学療法は今後も増えてきますし

服薬しながら働いている方も今後増えてくるわけです

薬剤師が予想される副作用を患者さんに寄り添い、フォローしてかないと誰がしてくのか?

って使命感でやっていかないと自分の職能は確立出来ない訳です

 

仮にこの患者さんが副作用出て、近くの皮膚科に行ったとします

皮疹が出て痒くてフェキソフェナジン(アレグラ)が処方されたとします

もしかして院内処方の皮膚科であれば、処方医でしか処方薬の情報を知らないとすると

これも問題が出ます。

フェキソフェナジンはP糖タンパクの基質、アファチニブの同じく基質になり

当然どちらとも代謝が遅れてしまいます

つまりどちらも血中が上がる傾向があるので併用は注意になるわけです

 

こんな点を薬剤師的にフォローしてくださいねって国は期待しているわけです

 

難しいから他の薬剤師さんがやってくれるかな

ちょっと私は・・・

って思う薬剤師にはなって欲しくないもんです

やはり何とか勉強して自分のモノにしてこそ薬剤師の職能って言えるのではないでしょうか?

 

一度考えてもらえると嬉しいです

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。